ISO第2回-ISO9001の原則
こんにちは、えちけんです。
前回は、ISOとは何か?についてISOの歴史、目的、そしてISOの認定を取得するメリットとともに記載いたしました。
今回は品質マネジメントシステムISO9001の原理原則について見ていきましょう。
1.ISO9001の7原則
1-1.顧客重視
品質マネジメントシステムは何の品質をマネジメントするのでしょうか?
それは、当然、扱っている製品やサービスの品質ですね。
なぜ、製品やサービスの品質をマネジメントするのでしょうか?
製品やサービスの品質が低下しないよう、また、継続的に向上させていくためです。
では、なぜ継続的な向上をするのでしょうか?
もちろん、お客様に満足をして頂くためです。
製品やサービスの品質の低下が起こらないことは当たり前ですが、継続して品質を向上していくことで、お客様の満足度は大きくなります。
つまり、製品やサービスの品質をマメジメントするのは、お客様のため、顧客重視ということです。
1-2.リーダーシップ
リーダーシップとはなんでしょうか?
みんなを導く事ですね。
どこに導くのか?
組織のTOPが描いたビジョンや目標の達成に導くんです。
それには、組織のTOPがリーダーシップを発揮する必要があります。
といっても、例えば、会社のTOPの社長だけが、リーダーシップを発揮すれば良いというわけではないです。
事業部のTOP、部のTOP、課のTOP、すべてがそれぞれの組織でのTOPという立場でリーダーシップを発揮していく必要があります。
さらに言うと、個人も自分を目標に向かって導くためのリーダーシップ、自己リーダーシップが必要となります。
1-3.人々の積極的参加
先ほどの自己リーダーシップというところにつながります。
組織のメンバー全員が自己リーダーシップを発揮して、積極的に、主体的に参加して目標達成に向かって行動するということです。
指示待ち人間にならないようにしようということですね。
そして、組織の中の全員の力を結集すれば、組織の目標を達成する事は容易です。
1-4.プロセスアプローチ
組織の各々の業務は目標達成の為のプロセスの中で相互に関係し合っています。
その事を認識し、その体制を組織の中のみんなが、見えるように構築していく事です。
下図のように、業務Aのアウトプットが業務Bのインプット情報になって、業務Bのアウトプットが業務Cのインプット情報になって・・・という事です。
伝言ゲームのようですね。
正しい伝言できるように、情報の受け渡しのところは正確に行わないと、得たい結果が得られない可能性がありますすね。
1-5.改善
周囲の状況は日々変わっていきます。
お客様が求めている製品やサービスも同じように、時代が進むとともに変わっていきます。
だから、常にその時々の状況に合わせて、我々も自分達の製品やサービス、それを作り出すための仕組みを変化していく必要があります。
そのためには、継続して改善し続ける姿勢が大切です。
1-6.客観的事実に基づく意思決定
目標を達成するために、主観的な経験や勘ではなく、データやその分析結果に基づいて意思決定を行う事が大事ということです。
経験や勘も完全に捨て去るという事ではありません。
時には経験や勘が必要になり、時にはそれに頼る場面も多々ある事でしょう。
しかし、常日頃から主観的な勘や経験になるべく頼らず、客観的事実であるデータをもとに意思決定する事が大切です。
その一時の主観的な経験や勘に頼っていては、後世まで継続して成長していくという事が難しくなるためです。
1-7.関係性管理
組織と利害関係者がWIN-WINとなるような関係性を築き続けていく事。
利害関係者といっても色々あります。
組織というものを一般の企業で考えると、利害関係者はお客様はもちろんのこと、従業員もそうです。
協力会社や地域の人達もそうです。
その人達すべてが各々の思うように進むというのは、なかなか難しいでしょう。いかにその人達と良いバランスを保ちながら進めるかを考えていく必要があります。
以上、ISO9001の七つの原則でした。
この七つの原則が、ISO9001の要求事項の各項目に散らばめられています。
注意して眺めてみて下さい。